[2006/8/27(日)] 「あわびの踊り焼会席」を当館で始めたのは5年程前からでした。何しろ新鮮な食材にこだわっていた祖父。9年前に新築する前の4階建てだった頃には、今よりももっと大きな生簀が館内にはありました。新築したとき、その頃の名残を残した「玄関前の滝」と「館内の生簀」。どちらも規模は小さくなりましたがそれでも存在することだけでも意味があるような気がします。 「この生簀をなんとか生かせる料理がないものか」と、1年間の新築休館中に脳梗塞で倒れ奇跡的に回復したとはいえ豪快さが薄くなった祖父が、新築された館内の生簀を見ながらしきりに言っていたといいます。そんなときに、社長がとある県外の旅館で出された「鮑の踊り焼」にインスピレーションを受けて、米子市沿岸の鮑事情を調べたところ、境港から名和辺りの沿岸でとれる鮑がとても美味しい種類とういことが分かり、地物にとことんこだわった「皆生菊乃家 あわび踊り焼会席」が生まれたのでした。お蔭様で馴染みのお客様にも浸透していくなどして、菊乃家名物として最近では定着してまいりました。 |