■プロジェクト前夜
郊外に大型店が進出し米子の商店街は衰退。 店主たちが笑い通り協議会を設立し、地域の特徴を活かした街づくりを始めた。 平成11年12月に住民の手づくりの休憩所「笑い庵」が完成。街を「笑い通り」と命名。 住民が、加茂川中海観光遊覧船を開始した。
■田園プロジェクト始動
平成14年6月、社会福祉法人地域(まち)でくらす会の焼肉パーティーで、 笑い通り協議会の住田、「まちくら」の井上、呆け老人を抱える家族の会の吉野が意気投合。 「だれでも終生暮らせるまちにしよう。」翌日、数年間空き店舗だった喫茶店「田園」を 福祉と交流の拠点として再活用することが決まった。
■商業と福祉、官と民が協力して
平成15年2月、副知事を招き「住民参画まちづくりフォーラム」を開催。住民120名が参加。 「いきいきまちくらネットワーク」が発足。 商工と福祉関係の補助金と市民からの寄付金870万円を加え田園改装が始まる。
■福祉&交流施設 田園、完成!
平成16年3月、規模は小さいが多機能の「福祉&交流施設 田園」が完成。 周辺には小規模通所授産施設「まちや」「しえすた」なども開設。 「五月の祭り」「地蔵めぐりウォーク」などのイベントも開催。
■ご近所型福祉を進めよう
「田園プロジェクト」は、高齢者も、若者も子どもも障害がある人も、まちで暮らす人々が、 まちの中で自分の役割を自覚しながら支えあう「ご近所型福祉」の取組み。 そこには、それぞれの間を仲立ちする人が必要。平成17年4月、訪問看護ステーションを開設。 高齢者のための宅配サービスも準備段階に。
■住民の手で「まちなおし」を
「田園プロジェクト」は、毎日介護賞(奨励賞)を受賞し、全国の地域再生戦略事例集に紹介され、 全国各地から、商業者、福祉関係者、議員、行政職員、学者などが視察に訪れている。 田園開設以来、アーケード街の通行量も増え、近所には若者のブティックや障害者による「焼いも屋」もオープン。 まちが活気を取り戻しつつある。そして、プロジェクトは住民の手による「まちなおし」に向かっている。